収納を増やすリフォームをすれば、タンスを減らして部屋を広く使える

収納を増やすリフォーム

タンスや棚を置くと、隙間に埃やゴミが溜まって掃除しにくくなるほか、地震で転倒するリスクがあります。タンスや棚に生活用品を積んでおくと、見た目も悪く、部屋全体が雑然とした雰囲気になってしまいます。可能なら、タンスや棚を設置するより、収納スペースの多い建物にリフォームする方が、衛生面・安全面・心理面において有効だと言えるでしょう。収納スペースが充実した建物においては、片付けや整理整頓も楽しくなります。しかし、収納スペースを増やすと部屋が狭くなるからと言って、収納を増やすリフォームに抵抗感を覚える人もいるかもしれません。たしかに、タンスを置いていたスペースに収納を設置するだけなら、部屋が狭くなる印象は否めないでしょう。

そこで、収納を増やすリフォームは、部屋が狭くならないように様々な工夫を凝らしています。まず、天井に接する壁の高い位置に収納を設置すれば、収納が頭より高いので床部分の広さは変わりません。背が低い子どもなどの手が届かないというデメリットを克服するため、組立式の梯子や脚立を壁の凹みに埋め込み、必要な時だけ取り出して昇降できるリフォームも可能です。頭上の収納には、あまり重い物を入れると危険ですが、扉と掛金を付ければ、中に入れた物が落下するリスクを回避できます。

部屋の仕切り部分に収納スペースを作るリフォームも、部屋の広さを確保できる合理的な方法と言えます。部屋の仕切りは、隣室の騒音防止のため、壁にある程度の厚さが必要です。壁が厚ければ厚いほど防音効果が高いものの、壁の代わりに収納スペースを設けても同様の効果を得られるでしょう。部屋の仕切り部分に設けた収納スペースに布団などを詰め込めば防音効果は向上しますし、仮に物を入れずスカスカの状態でも収納の扉を閉めておけばある程度防音効果はあるでしょう。

タンスや棚

また、居間の壁に広い収納スペースを作り、テレビを収納して見たい時だけ収納扉を開くようにしたり、寝室の壁にベッドを立てて格納できるスペースを設置したりすれば、常にテレビやベッドを置くスペースを床上に確保する必要がなくなります。書斎でも、折り畳み式のデスクを壁に収納できるリフォームも可能です。タンスのほかベッドやデスクなど、従来は床の上に置くしかなかった家具を収納するリフォームを考えてみましょう。

リフォーム費用を抑えるには自分でできることをしよう

リフォーム費用

リフォームをしたいと思って相場情報を調査してみると、こんなに予算を確保するのは難しいと思うこともよくあります。間取りを変更したり増築したりするリフォームでは数百万円かかることも多く、なかなか手が届かないこともあるでしょう。しかし、ちょっとしたリフォームでも数万円から数十万円が相場になっていることがあります。リフォーム費用を調べてみて高すぎると思ったときには、少しでも費用を抑えられないかを検討してみましょう。

例えば、近年人気のリフォームとしてバリアフリー化があります。段差をなくしてつまづかないようにしたり、手すりをつけてつかまれるようにしたり、低床式のお風呂にしたりするなど、さまざまな施工内容があるので費用はかなり高くなるのが一般的です。ただ、全部をリフォーム会社に依頼せずに、自分でできることは自分でやってしまえば総額はかなり抑えることができます。今のお風呂を最新の低床式のお風呂に入れ替えるのは大がかりな工事になるので自分でやるのは困難でしょう。しかし、玄関を上がるところに手すりを取り付けるくらいであれば部材と工具を用意すれば素人でもできます。

手すりを付けるだけでもリフォーム会社に依頼すると数万円かかりますが、自分でやってしまえば数千円で済みます。このような小さな努力を積み重ねていくことでリフォーム費用を抑えることができ、大きなリフォームをするための費用を工面できるようになるでしょう。ただ、費用対効果が上がらないのでは無駄な労力をかけてしまったのではないかと後悔するかもしれません。その対策として重要なのがリフォーム会社に早めに相談して、内訳がわかる見積もりを取ってみる方法です。

内訳を明確にして理想のリフォームの見積もりを取ると、どの施工内容に対していくらかかるのかがわかります。その施工内容と費用を見て、自分でもできて費用も下がるものが見つかったら自分でやるというのが合理的でしょう。自分でできるものを除外してリフォーム会社にあらためて見積もりを依頼すると、費用がどのくらい下がるのかもわかります。見積もりを取るだけなら無料で対応してくれるのが一般的なので、気軽にリフォーム会社に相談してみましょう。

バリアフリー化